面接に受かってめでたくオファーをもらうと、すぐにビザの申請手続きが始まります。今回私が取得したのは L1-B というビザ。手元のを見ると期限は 5 年。これは、専門職を持つ者として、アメリカの会社 (日本の会社の海外法人も含まれる) に駐在できるというものです。

米国政府による公式情報はこちらです。

米国ビザ申請 | 就労ビザ - 日本 (日本語)
http://www.ustraveldocs.com/jp_jp/jp-niv-typework.asp

申請者から見た取得までの流れは大体以下の通り。I-129S のように、”アルファベット-数字 “ で書かれているのは、書類の種類です。ビザ申請に限らず、公的な書類には大体こんな感じの名前がついています。

  1. 申請者が必要な書類を会社に送る。
  2. 会社が移民局に申請し、承認を得る。
  3. 承認された書類 (I-129S と I-797) を郵送してもらって受け取る。
  4. ビザ申請用の写真をゲット。ソフト コピーとハード コピー両方が必要です。
    高いですが、写真屋 (某ソフトではなく) で用意してもらうのが無難です。
  5. オンラインでビザを申請 (DS-160) し、面接を予約。このときに写真もアップロード。
    質問が多いので、30 分ぐらいはかかります。週末にゆっくりやりましょう。
  6. 大使館に行ってパスポートを預け、面接を受ける。結果はその場で伝えられます。
    面接に通った場合は、パスポートを預けたままその日は終了です。
  7. 後日、ビザが貼られたパスポートが郵送されてきます。

これまでの面接は、自分を雇うと会社にメリットがありますよー、ということを伝えるものですが、今度は同じことをアメリカ政府に対して行います。今回は L1-B なので、自分の持つ技能を使ってアメリカで働くことで、アメリカにこんな利益があります、ということを伝えないといけません。上記公式サイトに [補足書類] として書いてありますが、申請者側で用意する書類には、以下のようなものがあります。

  • 大学の成績表、卒業証明書
  • 各職歴における上司の推薦状
  • 自分の持つ専門知識の内容と、それを新しいポジションでどう活かせるのかの説明

オファーをもらって会社が OK を出しても、政府がビザを発給しなければ働けません。また、ビザ申請に時間がかかり過ぎるとオファーが取り消されるという可能性もゼロではないので、ビザが発給されるまでは気が抜けません。というか、実際に現地に行くまでは一切気が抜けません。

最初の 2 つは、大学に行ったり、上司本人に会いに行ったりしないといけないので、時間がかかります。また、時差のせいでアメリカとのやり取りも時間がかかるので、とにかく急いで効率よくやりましょう。私の場合は時間のロスがあり、2 ヶ月近くかかってしまいました。そのぐらいは普通みたいですけど。やはり大学の勉強は真面目に、そして円満退職が重要ですね。人生どこで何が必要になるか分からないものです。

事前の懸念としてあったのは、私の場合は学部の専攻が生物化学で、仕事とまったく関係ないということ。場合によっては、専攻とは違う仕事に就いている理由を問われると言われました。言われた、というのは、アメリカ側では弁護士がビザ申請の書類の作成を手伝ってくれているためです。このことは、申請時に G-28 という書類で正式に伝えます。例えば 3 つ目の専門知識の説明は、まずは自分で書いて、その弁護士にメールで送るわけですが、それに肉付けがなされたものが各申請書類と一緒に送り返されてきます。このとき、書いてもいないのになぜか自分が SQL Server の専門家にもされていて驚きましたが、あれは明らかにコピペ・・・。そんなんでいいのか。まあ、知識としてないわけでもないので、そのまま大使館に出しちゃいましたが。基本的には自分への賛辞で埋め尽くされているので、読んでいて恥ずかしくなってきます。

さて、無事にアメリカから書類が届いたら、米国大使館のウェブサイトからオンラインで申請を行います。が、このときに写真をアップロードする必要があるので、先に準備しておきましょう。申請書類が届く前にやっておくと効率がいいですね。ソフトコピーとハードコピーの両方を発行してくれる証明写真の機械が見つからなかったので、適当な写真屋で撮ってもらいました。アメリカのビザ用と言えば、写真屋側でやり方を心得ているはずです。念のため、写真のレギュレーションはこちら。

米国ビザ申請 | 写真および指紋 - 日本 (日本語)
http://www.ustraveldocs.com/jp_jp/jp-niv-photoinfo.asp
http://cdn.ustraveldocs.com/jp_jp/jp-niv-photoinfo.asp

写真が用意できたら、いよいよ申請です。具体的には、オンラインで DS-160 というフォームを埋めて送信するという方法になります。サイトはこちら。

Nonimmigrant Visa - Instructions Page
https://ceac.state.gov/genniv/

この中で、アメリカから送られてきた I-129S を見ないと埋められない項目があるので、書類が来る前に申請を終えることはできません。申請ページには日本語訳もあるのですが、翻訳が紛らわしいので英語でやったほうが無難です。例えば Receipt Number の翻訳が申請番号、となっていた記憶がありますが、これは I-797 を見ると I-129S の Blanket petition approval number と同じです。また、Petitioner が請願者となっていますが、これは自分ではなく会社名です。何せ I-797 が英語なので、申請も英語でやったほうが項目名の比較が簡単です。それと、有効期限を自分で入力する項目があるのですが、I-797 を見ると Petition Valid Indefinitely と書いてあって期限が書いてありませんでした。9999/12/31 みたいな日付は入力できなかったので、5 年後の日付を入れておきました。面接のときに特に突っ込まれることはなかったので、これでおそらく正解でしょう。最後に写真をアップロードして DS-160 は終了です。

DS-160 送信の後、同じサイトからそのままオンラインでお金を払うと領収書番号が発行されます。ここまで来て、ようやく面接の予約ができるようになります。私のときは、1 週間ぐらい先まで埋まっていました。早めが肝心ですね。

いよいよ面接です。ここで申請が却下されると非常にまずいので、けっこう緊張します。終わってみるとビビる必要はなかったのですが、終わる前はしょうがないです。なんと Youtube に日本語の公式ビデオがあるので、一度は見ておくといいかも?

アメリカ・非移民ビザ面接の手順【アメリカ大使館公式ビデオ】 - YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=GxOZrZegdTk

当日の手順や持ち物は、下記ページが分かりやすいです。 (東京の場合) 書類を重ねる順番まで指定されています。申請するタイミングによって持ち物が変わる可能性があるので、各ブログを信用せず、面接前に大使館/領事館のウェブサイトをしっかり確認しましょう。

非移民ビザ | 米国大使館 東京・日本
http://japanese.japan.usembassy.gov/j/visa/tvisaj-nivinterview-procedures.html

私が参照したブログでは、レター パック 500 を自分で持っていくという情報が幾つかありましたが、私のときは必要ありませんでした。あと、DS-160 確認書の印刷はモノクロで大丈夫です。プリンターを持っていない人はコンビニでできます。

大使館でもお金を払う必要があります。ビザの種類にもよりますが、けっこう高い。面接を行う部屋でお金も払うのですが、クレジットカードが使えるので現金で持っていく必要はないです。ただ、使えるかどうか微妙なクレジット カードであれば、念のため現金も持っていったほうがいいかもしれません。日本円だけでなく、米ドルでも払えます。って日本人には関係ないか。

YouTube の公式ビデオにも指摘がありますが、予約したときの時間は、あくまでも大使館の前に集合する時間なので、実際に面接が始まる時間ではありません。ただ、けっこう行列が長いので少なくとも 30 分前に着いているぐらいがいいかもしれません。私は朝一で行ったのですが、既に 20 人以上は並んでいたと思います。ビザの更新と思われる外国人と、学生っぽい人たちが大半。親と来ている人 (たぶん高校生) もけっこういた。リッチな家庭ですな。

さて面接ですが、普通に窓口で会話するだけです。言語は英語ですが、中身は市役所での手続きと対して変わりません。隣の人の会話内容とか聞こえちゃいます。私の場合は、「アメリカで何するの?」と、「それは今の仕事と同じ?」 の 2 つを聞かれただけでした。時間にして 5 分ぐらい。でも待ち時間は 3 時間。後から来た人が続々と面接を受けて帰ったりするし、待っている間、超不安になります。携帯は受付で預けているので、暇です。留学生はけっこうすぐ呼ばれてささっと帰っているようでした。部屋にテレビが設置されていて、アメリカの素晴らしさを伝える内容が流れていますが、すぐに見飽きてしまうので本を持っていきましょう。待ち時間はビザの種類や書類の内容によるのでしょう。留学生っぽい人たちは早かった。というか会社から送られてきた私の書類がほかの人に比べて明らかに分厚かったと思います。

会社が小規模な場合や、事業内容によっては質問が多いようです。テロに関係しそうな、原子力、宇宙工学、生物、物理、化学系なんかはいろいろ聞かれるような気がします。コンピューター系だと暗号などのセキュリティー技術あたりはチェックされるようです。DS-160 にもそんな設問がありました。

面接の最後に、「許可されました」 という紙をもらえるので、その日はそれで終了です。あとは、待っていればビザが添付されたパスポートが郵送されてきます。